夭桃娘々

ABOUT
NOVELS
OTHERS
LINKS

TOP
ENTRANCE
踊る足

 悟空はいつだってくるくる踊る。彼女の手足は楽しげに伸び、跳ね、曲がり、ステップを踏む。術など使っていないのに地に足が着いているのは着地の時だけで、次の瞬間にはまた宙に踊っている。重力なんか存在すらしていないようだ。何の踊りだか分からないが、多分本人にも分かっていないんだろうしどうだっていいに違いない。ただその事だけで充足しきっている彼女の存在が最近の白龍には馬鹿にまぶしく、また時おり厭わしくもある。